「ひかり加工所」の崎山光子さんにお話を伺いました。
もともと農家の出身でもない崎山さんが、ご自宅の台所で、食品加工を始められるきっかけになったのは、鹿児島での８年間でした。
以前にご主人のお仕事の都合で、鹿児島に住まれた際に、地元の野菜を無駄にしないで、佃煮や漬け物に加工する事を教わり、とても感銘を受けたそうです。

その後長与に帰られて、野菜作りを始められましたが、ご自身で栽培された大根を、なんとかお漬物に加工して地域のみなさんに食べていただきたいという一途な思いで、保健所の許可を取って始められたのが去年の４月でした。

今では、「まんてん」に野菜や果物を卸している、生産者の方々からも応援をいただいて、様々な食材の加工に挑戦をしていらっしゃいます。味付けなども、お店で直接感想を聞いては、改良するようにしているそうです。

主な商品は、大根のお漬物（ゆず漬け、しょうゆ漬け、千枚漬）、きゅうりのからし漬け、キムチ（白菜、大根）、ジャム（季節の果物）などです。中でも「まんてん」での人気商品は、①ゆず大根 ②きゅうりのからし漬け です。崎山さんご自身は、大根、白菜のキムチに力を入れておられ、直接韓国に行って仕込んだ技術と、厳選した材料（唐辛子だけは韓国産）による手作りペーストは、自信をもってお勧めできるものだということです。崎山さんは、「あそこの店に行けば美味しいキムチが買える」とみんなに思ってもらえることを目指しているそうです。

また、ご夫婦でEM農法を用いて作られた野菜も販売されています。大根、玉ねぎ、白菜、えんどう豆、そして季節は終わりましたが「ツタンカーメン」という品種の豆（紫色のさやに入ったえんどう豆）など。このような珍しい野菜は、レシピも一緒に添えて販売しています。

崎山さんの野菜や加工品は、直売所「まんてん」、そしてディリーヤマザキ長崎百合野店、および長崎松山町店でも販売しています。
「生産者さんの野菜作りに対する一生懸命な気持ちを大事にしたい！」という崎山さんの熱い思いが加工品作りを支えていました。また、本当はお菓子作りが夢なんです、という崎山さん。３年後の長崎国体に向けても、地元食材を使ったお菓子やパンを考えています、と夢は膨らみます。

～取材後記～
キムチ、ちょっと苦手なんですとは、言い出せなかったくらい、崎山さんのキムチに対する情熱は深いものがありました。そこで私も苦手意識を払拭すべく、キムチチャーハンに挑戦しました。
大根のキムチを粗く刻み、豚肉、ねぎ、ご飯と炒め、残った漬け汁で味付けし、とき卵、仕上げに醤油を少々。とても簡単な上に、大根のシャキシャキがアクセントとなり、すごく美味しいチャーハンでした。これならキムチも好きになりそう！是非また買いに来ようと思いました。

「ゆず大根の漬け汁で、ジャガイモを圧力鍋で煮るのも美味しいのよ」と、崎山さんの頭にはアイデアが溢れんばかりのようです。食材を最後まで無駄にしない、そこの原点に揺らぐことのない信念と、自然の恵みに対する愛情を感じました。

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　　　　　　　　　ひかり加工所
　　　　　　　　　　　　崎山　光子
　　　　　　　　長与町丸田郷1151-2
　　　　　　　　電話　095-883-5905
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