古布工房 さくら =長与・時津の特産品=
とぎつ村ふるさと館にご紹介いただき、「古布工房 さくら」の中元安子さんを訪ねました。
国道206号線から少し入った高台にある工房内には、ところ狭しと作品が展示されています。中元さんは、以前に11年間、手芸店で販売のかたわら商品見本を作っていた経験をもとに、平成16年より、ご自宅で古い着物のリメイクを専門に始められました。今の場所に工房をオープンされて、5年目だそうです。
原則、注文制作に限っており、その際に持ち込まれるものは、亡くなったお母さん、おばあさんが大切にされていた、思い出深い絽や鬼ちりめんの着物だったり、おじいさんが愛用されていた、襦袢や帯だったり。どれも、いわば亡くなった方の魂が宿った着物地です。だからこそ中元さんは、一枚一枚、心を込めて、コート、スーツ、ベスト、スカート、パンツ等の洋服に作り替えていきます。時にはご自分で、着物地を草木染めや柿渋染めにすることもあります。デザインは、依頼主と相談の上ですが、テレビのアナウンサーのファッションを参考にして今の流行も取り入れ、着やすさも考えたデザインで、どれをとってみても、粋、それでいて機能的な洋服が出来上がっているのに驚きました。
工房には古布の端切れで作られた、小物などもたくさん置いてあり、これらの小物は、他の方が作られたものを委託販売されているそうです。
工房では、不定期で洋裁教室も開いておられます。1度に3人が限度ですが、問い合わせに応じて、午前中(10~12時)に開催します。また、工房に作品を見に来られるのは大歓迎ですが、教室の関係で、昼の12時~5時頃までがゆっくり見られるかもしれません。
中元さんは、洋裁のかたわら、なんと、100坪の畑で、エコ有機農業で野菜や果物作りもされています。とぎつ村には、洋裁の作品は出されていませんが、2年前より野菜・果物を販売しています。お盆前後にはキンショーメロンを出荷予定です。
~取材後記~
中元さんの手にかかると、昔のものに新たな生命が吹き込まれて、古布などというにはあまりにも素敵な、スタイリッシュな洋服に変身をとげます。確かな腕と豊かな発想、そして流行をも取り入れる柔軟性の賜物だと思いました。
工房はあまり目立たない場所にありますが、是非多くの方に訪れていただきたいと思います。
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時津町時津町元村郷1127-5
古布工房 さくら
電話 095-882-2751
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関連タグ: 長与・時津の特産品 | 2011/07/16 | にんじんネット |